セラピストがアロマ初心者の方におすすめするシトラスノート(柑橘系)な精油ランキング10【前編】




あなたがアロマオイルの興味を持たれたのはどのような理由からでしょうか。

友人にすすめられたから、ふっと通りがかったお店の香りが気に入ったから、花粉症に良いと聞いたから・・。

様々なきっかけがあると思うのですが、今回は敢えて「香り」にフォーカスをして、初めてアロマを買い揃えていく方にお勧めの精油をご紹介したいと思います。

もちろんお好きな香りを選ぶのが一番ですが、時にはフルーティ、時にはグリーンなど、やはり複数揃えて行きたいもの。

その際に、「香りのノート」と言われる香りのカテゴリー別に選んで行けば、同じような香りが揃いすぎることなく、回り道なく幅広い香りの魅力に触れていけると思います。

ノート、とは香調とも言って、音楽で言えば音符のようなもの。
異なるノートを組み合わせることで、新しい楽曲を作り上げていくような、そんな楽しみのベースになるのが香りのノートです。

異なる香りのノートで揃えて行けば、ブレンドでの複雑な新しい香りを生み出す楽しみも広がります。



シトラスノート


オレンジやグレープフルーツなど、主に柑橘系のお馴染みのフルーツ系の香りをシトラスノートと言います。

生き生きとしたフレッシュな香りは誰にも好かれ、多くの場面で利用されていますので、このシトラスノートからアロマに入ってくる方も多いはず。
私のサロンでもほとんどのお客様が好きな香りとしてまずシトラスの香りを上げます。

ポピュラーで必携なノートですが、シトラス系の精油の特徴としては

・揮発性が高く、素早く香るが長持ちしにくい。
・リラックスというよりはリフレッシュ系の香り

ということになります。

好きなアロマを揃えていたらシトラス系ばかりだった・・ということもありますので、シトラスを揃えたら、次は長く香りが持つフローラルやウッド系なども揃えて、香りのバリエーションを楽しみたいですね。


◇主なシトラスノートの精油

レモン、スイートオレンジ、ブラッドオレンジ、グレープフルーツ、シトロネラ、プチグレン、マンダリン、タンジェリン、メイチャン、メリッサ、ユズ、ベルガモット、ライム、レモングラス


今回はそんなシトラスノートの精油の中から、初めてアロマを揃えていく方にまず揃えたい、私がおすすめするシトラス精油を10種ランキングでご紹介したいと思います。




1位.ベルガモット





Citrus bergamia


シトラスの中でも華やかで爽やかでビターでもあり、バランスの良いベルガモットは、まず揃えておきたいシトラスノートの代表格です。シトラスには気分を明るくしてくれる特徴がありますが、ベルガモットは特に非常に優れていますので、抗不安、抗ストレスのセラピーとしても必携です。

南フランスや地中海を思わせる眩しい爽やかさで気持ちを晴れやかにしてくれる香りです。

主役にも脇役にもなる素晴らしい香りなので、多くの香水や香料でも使われています。ブレンドもし易くて、様々な香りに明るい表情を付けてくれますが、オレンジより少し主張する酸味が特徴です。





2位.ブラッドオレンジ



Citrus sinensis


2番目はオレンジをお勧めします。今回私がお勧めするのは馴染みあるスイートオレンジでなくブラッドオレンジです。この二つのオレンジは、気分を明るくリフレッシュしてくれたり、リンパの流れを良くしたりといった作用は同じなので、香りの好みで選んでいただいて良いと思います。

メーカーにより香りは様々に変わるので一概に言えませんが、一般的にブラッドオレンジのほうが濃厚な甘さがあると言われています。

オレンジは香りのブレンドとしては様々なオイルと相性が良いので、香水などでも良く利用されています。特にフローラルや、バニラやベンゾインなど甘くて濃厚な精油と合わせると、素晴らしい香りにすることが出来ます。初心者の方でも様々なブレンドが楽しめるユーティリティプレイヤーです。

またオレンジ系は消化器系のトラブルに良いですから、胃腸に不安がある場合などは一番目に揃えても良いと思います。






3位.レモン



lemon


ベルガモット、オレンジの次は、レモンをお勧めしたいと思います。

レモンの特徴はしっかりとした酸味からくる爽快感です。強いトップノートで、はっきりとした印象を与えてくれます。これはベルガモットに勝ります。

この特徴が生きるのは他のフローラルやウッドの香りとブレンドしたときだと思います。いろいろな香りが混ざってしまって、シトラスの存在感が消えてしまうのを防ぎたいとき、オレンジやマンダリンよりも、しっかりシトラスの風味を出したいときなど、鮮烈なトップノートで爽やかさを印象付けたいときは使い易い精油です。

このレモン独特の爽やかな酸味は、精油の中に4%ほど含まれているシトラールという化合物によるものです。後に紹介するレモングラスなどに、レモンという名前が付くものこの理由によるもので、特別にこれらレモンの香りをレモンタイプノートとも呼びます。

ぜひ、レモンを揃えて、レモンタイプシトラスの素晴らしさを体験してもらえればと思います。


おすすめ・・
地中海を思わせる香りで大好きなのはプリマベーラ・シトラスレモン。





4位.レモングラス





Cymbopogon citratus


レモングラスはイネ科の植物で、厳密には柑橘系のシトラスとは違ってきます。しかし、そのはっきりとしたレモンを感じさせる香りはシトラスノートに分類出来ます。

上記のレモンで書きましたように、シトラールの成分を多く含むためレモンノートの香りとして分類されます。

私がシトラスノートの中でこの精油を押す理由は、「香りの持続性が強い」ということです。
本来トップノートで、ぱっと香って、直ぐに消えるシトラス系と違い、長く香ってくれるので、非常に重宝します。
例えば、来客時のルームスプレーなど、爽やかさを出したいけれど、ベルガモットやオレンジ、レモンだと直ぐに消えてしまうとき、レモングラスはしっかりと部屋を長い時間シトラスな雰囲気にしてくれます。

加えて、強い殺菌作用や抗ウイルス作用、筋肉の疲れを取ってくれるなど、他のシトラス系とは一味違う効能があり、揃えておくととても便利な精油です。
同じような理由でレモンユーカリなども良いアイディアだと思います。






5位.ピンクグレープフルーツ



Citrus paradisi

ここでグレープフルーツもお勧めしなければいけないと思います。馴染みのある優しい酸味は誰からも好かれる香りで安心して使えます。

不安などを抱えて苦しい場面ではグレープフルーツが有効です。また、食欲を抑えるダイエットの精油としては有名ですから、ダイエットしたい場合はまず揃えたい精油です。

ホワイトグレープフルーツよりもピンクグレープフルーツのほうが酸味を抑えて、深い甘みが増します。好みによりますが、疲労回復にはピンクグレープフルーツの甘さがよりお勧めです。先ほどのブラッドオレンジといい、書いている私が疲れて甘さを求めているからかも知れませんが・・・。笑


グレープフルーツをベルガモットやレモンより下位に置いたのは、揮発性の高いシトラスノートの中でも特にグレープフルーツが香りが早く無くなり易いためです。ただ上手な方はぱっと香って消えていくグレープフルーツをブレンドでさりげなく使います。馴染みのある香りですが、深みのある上級者向けとも言えます。




いかがでしたでしょうか。トップノートでまず香りの印象を与えてくれるシトラスノートはとても重要な香りです。ぜひ少しずつお好みの香りを揃えてみてください。


次回は引き続き後編、さらに6位~10位の5つのおすすめシトラスノート精油をご紹介します。











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