イランイラン・エクストラ or コンプリート。その違いとアロマテラピーで使うならどっちなのか?
photo credit: Zaqqy J. via photopin cc
アロマを代表する、情熱的な香りの精油、イランイラン。
花の中の花という名前もさることながら
プアゾンやシャネルNo5などの香水
中世では惚れ薬に使われたりと
情熱的なエピソードが多いのが特徴。
このイランイランですが
購入しようとするといくつか表記が
違うことに気付くと思います。
イランイラン・ファーストやイランイラン・エクストラ
イランイラン・コンプリートなど・・。
慣れていない方にはいったい
どれを手にすれば良いのか
迷ってしまうと思いますので
今日は解説をさせていただきます。
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◇蒸留段階と香りのグレード
イランイランの精油は水蒸気蒸留法
によって抽出されます。
その蒸留過程の段階によって
取れる精油のグレードが
違っています。
グレードはエクストラ、1st 、2nd 、3rd
に分かれます。
一番最初の蒸留段階で採取されるグレードが
エクストラでこれが最高グレードの香りと
されています。
蒸留段階の最初ということは
非常に揮発性の高い薫り高い成分だけを
集めていますから
それはそれは強く豊かな香りになります。
最高級の香水の原料となるのも
このエクストラグレードです。
あとは順に1st~3rdとなり
香りのグレードではこれも順番にグレードが
下がるとされています。
ではもうひとつの、イランイラン・コンプリート
とは何なのか。
◇すべてが入ったコンプリート
これは前述のような蒸留段階によって
分けずに、すべて成分を
完全蒸留をしたイランイランの精油です。
魚でいうと、頭からしっぽ、骨から皮まで、でしょうか?
イランイランのすべてが入った
という意味でのイランイラン・コンプリートです。
こう聞くと、では最高グレードのエクストラから
下位グレードの3rdのごちゃまぜが
コンプリートなのか、と思ってしまうのですが
確かにそれも間違ってはいないのですが
アロマテラピーではその花やハーブのもつ
全体性を非常に重視するため
イランイラン・コンプリートこそ
本物のイランイランと考えられることが多いのです。
グレード分けはあくまで、蒸留段階での話。
揮発性の遅い蒸留段階の最後の最後に残った
ほんのわずか数パーセントの成分が
非常に身体に良いかもしれない。
その数パーセントが、イランイランの薬効成分を
支えているのだ
という考えに基づきます。
つまり、魚は頭からしっぽまで
野菜は葉から根っこまで
古くから言われている健康法と
アロマテラピーの考えは共通しているんですね。
以上の理由から
高いリラックスや血圧低下、抗うつ、殺菌といった
イランイランの薬理成分に期待するなら
イランイラン・コンプリートの使用をお薦めします。
香りとしては、
プアゾン、シャネルNo5でも利用されている
濃厚なエクストラをはじめ
様々なイランイランをぜひ試して見て下さい。
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