「ひまわりオイルシャンプー」は髪に良いのか?(前編) ひまわりオイルの効果とデメリットを分析!
最近はオイルを配合したオイルシャンプーが注目されていますが
このシャンプーのそのひとつ。
※クラシエ Dear Beaute HIMAWARI ひまわり シャンプー
髪と言えば、椿オイルが有名ですが
ひまわりオイルは珍しいと思いませんでしたか?
はたして、ひまわりオイルは
髪にどのような効果を与えてくれるのでしょうか?
photo credit: oscarandtara via photopin cc
◇ひまわり(サンフラワー)オイル
ひまわりオイルの歴史は実はとても長く
3000年以上前のメキシコでも栽培され
マヤ文明でも花びらのエキスや
種子が食品や化粧品として使われていました。
その後ヨーロッパにも持ち込まれ、現在の主要な産地は
東ヨーロッパ、アルゼンチン、中国、インドと広範囲になっており
世界でも非常に多く利用されているオイルです。
ひまわりと言えば
大きな花を常に太陽に向ける夏の花のイメージ。
太陽の恵みを一杯に吸い込んだその花からとれるオイルは
実際そのイメージどおりに栄養豊富です。
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では、その内容を見ていきましょう!
◇ひまわりオイルの特徴
まずはその成分を見てみます。
リノール酸が約60%、オレイン酸が20%前後、飽和脂肪酸が1%以下。
ビタミンEの含有量が高いのが特徴です。
リノール酸の特徴として
体内のコレステロール値や中性脂肪値を下げ
エネルギーに変わりやすく、体内に残りにくいので
ダイエットが気になる女性向きのオイルと言えます。
ビタミンEは細胞再生作用が高く
アンチエイジングとしても魅力的。
ちなみにアロマのマッサージオイルとしては
リノール酸値が高いオイルはさらっとしていてスムーズなタッチ。
脂質肌向きといわれていますね。
(逆に、乾燥肌などは、もっとしっとりしてエモリエント効果の高いオレイン酸系が良いですね。オリーブオイルとかアボガドオイルなどです)
◇このひまわりシャンプーは髪に良いのか。の前に・・
実はこのシャンプーの効果を分析する前に
ひまわりオイルについて
もうひとつ重要なチェックポイントがあります。
先ほど、書いたひまわりオイルの特徴。
リノール酸が豊富なのが旧来のひまわりが持つ特徴ですが
近年、オリーブオイルと同じオレイン酸を多く含むタイプが増えてきているのです。
◇ハイオレイックオイル
そのオレイン酸が多いタイプのひまわりオイルを
従来のひまわりオイルと区別して「ハイオレイック」オイルと呼びます。
1980年代から品種改良が進められ
現在はかなりの割合のひまわりオイルが
このハイオレイックタイプと言われます。
ハイオレイックオイルの特徴は
オレイン酸がなんと60~80%、リノール酸は15%以下と
全く違う性質のオイルになっています。
◇ひまわりオイルの使いかた
従来のリノール酸型とハイオレイックオイル
どちらも栄養豊富なオイルですが
厳密に言えば特徴をつかんで利用する必要があります。
特にリノール酸は現代人は少し取りすぎているといわれ
取りすぎはアレルギーや癌の原因になるとも言われていますので
これがダイエットに良いと安易に摂取し続けるのは注意が必要かも知れません。
またそのためにハイオレイックタイプが開発されてきたとも言えます。
現在、ハイオレイックタイプが主流となっていますが
とは言え、リノール酸が豊富な旧来のものが悪いわけではありません。
特徴をしっかり理解して使うことが大切でしょう。
◇従来タイプ(リノール酸タイプ)のメリットとデメリット
・メリット
リノール酸のメリットは上記もしましが、抗コレステロール、エネルギーに変わりやすいこと。
特に血液をサラサラにしてくれます。
日ごろオリーブオイルなどを中心にとっている方は、バランスよく
このリノール酸タイプを使うことで、身体の免疫系などにも相乗効果が期待できます。
ビタミンEとの相乗効果でスキンケアにも適しています。どちらかというと脂質肌向け。
さらっとした使いごごちです。
・デメリット
リノール酸は現代人はちょっと取りすぎと言われているのは上記の通り。
もうひとつ、このタイプは非常に酸化が早く、保存が難しいのが特徴です。
成分が変化しやすいので古いものを使わないこと。
熱に弱く変化しやすいので
フライなど熱を使った料理などには使わないほうが良いです。
◇ハイオイレックオイルのメリットとデメリット
・メリット
ハイオレイックのタイプのメリットはとにかくオレイン酸を豊富に含むこと。
身体に良いオリーブオイルと同じ魅力を持ちます。
オリーブオイルの代用として使い分けることで料理などにも
バリエーションが出ます。
スキンケアにもやはり良く、オレイン酸特有のエモリエント効果で
しっとりと仕上がります。乾燥肌にも良い。
オリーブオイルより伸びがよく、マッサージにはより適しているとの
評判もあります。
酸化しにくく、安定して保存しやすく利用しやすい。
特に熱に強く、こちらは逆にフライなどにおすすめのオイルになります。
そして、一般的にはオリーブオイルより価格が安いとされます。
これは世界中の多くの方がメリットを得られる
実は大事な特徴かもしれませんね。
・デメリット
目だったデメリットがないのですが、成分が似ている分
基本的にオリーブオイルより
優れている点があまり見えないのがデメリットかもしれません。
(価格面などを除いて)
当然ながらどんなに身体に良いオレイン酸も取りすぎれば害になります。
他のオイルともバランス良く組み合わせることが大切です。
◇魅力的なひまわりオイル
このように、違った二つの性質を持つひまわりオイルですが
特にハイオレイックオイルは、オリーブオイルの代替品としても
今後もとても魅力的な存在になってくると思います。
リノール酸タイプも含めて
オイルも食事もバランスですので、様々な種類を
バランス良く取り入れることが大切ですね。
さてさて。
ここまで、ひまわりオイルの特徴でずいぶん長くなってしまいました。
そんなひまわりオイルの特徴を理解した上で
はたしてひまわりシャンプーはどのくらい髪に良いのか
次回後編で分析してみたいと思います。
後編はこちらです!
AROMATHERAPY LIFE / 横浜中区元町アロマサロンシアージュ 奥山修司BLOG: クラシエさんに直接聞いてみた!ひまわりオイルシャンプーは髪に良いのか?(後編)
SHUJI OKUYAMA